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Author:Sogagoro
友人の勧めで文楽を観たことがきっかけで伝統芸能に目覚めました。歌舞伎や能もよく観ます。とりわけ三味線の魅力にとりつかれ長唄を習い始めました。

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京都 南座十月大歌舞伎

京都南座で1年半ぶりに歌舞伎を観た

写真(5)

「矢の根」は富士山を背景にした館の中で、彼のトレードマークである胡蝶の刺繍が美しい色鮮やかな衣裳に身を包んだ曽我五郎時致(橋之助)が様式美溢れる荒事を見せる

そして兄の十郎祐成を父の仇である工藤祐経の許から救い出すために、通りがかりの馬を乱暴に奪い取り、何故か馬の荷であった大根を片手に高く捧げて見得を決める

まあそれだけのことなのだが、橋之助の堂々たる時致が色彩豊かな舞台と衣裳で所狭しと荒々しく舞う姿は、まるで三次元の錦絵をみるようで、それだけで気持がスカッとする

また二挺二枚の大薩摩は鳥羽屋里長(とばやりちょう)だった!長唄好きとしては初めてのナマ里長に大いに感激した

写真(6)
<左上でボートのオールのように見える大きな矢を持っているのが五郎時致(橋之助)>

続く「墨染念仏聖(すみぞめのねんぶつひじり)法然上人譚」は浄土宗の開祖、法然の800年忌を記念して、彼の偉業をたたえる新作歌舞伎である

大伽藍の太い柱を思わせる円柱6本だけの幻想的で抽象的なオブジェを、舞台の奥行をフルに活かして配してある

それ以外は漆黒の背景である

そこに法然の弟子である源智上人と彼が法然の死後に作ったとされる阿弥陀如来立像が空中に現れる

この後、法然に導きを請うた熊谷次郎直実(橋之助:無冠の大夫、平敦盛の首と偽って実は自分の子供を殺したことがきっかけで出家して蓮生と名乗る→能「敦盛」)や法然にほのかな恋慕の気持ちをいだく薄幸の式子内親王(しょくしないしんのう:壱太郎)が登場する

そして最後には配流の決定が九条兼実によってもたらせるも、法然は動ずることなく念仏を唱えることの大切さを諸国に広めることが自分の本望と堂々と運命を受け入れる

藤十郎の法然は余りにも適役で抑制の効いた演技がリアルな法然を彷彿とさせる

橋之助の熊谷も一の谷での敦盛との出会いを回想する場面での流れるような所作が美しい。冒頭の時致の荒事もそうであるが、まさに脂がのった演技と感じた

壱太郎の式子内親王も美しい 裾の長い着物を上手に操りながらしなやかな所作が初々しく思わずうっとりしてしまう

6月の鑑賞教室で静御前をやったときも同じような感覚に捉われたことを思い出した

ちなみに式子内親王は能「定家」でもみられるように歌人の定家との禁断の恋が有名だが、一説によると法然とも
親しく文を交わしていたことが分かり、法然にも想いを寄せていたではないかといわれている、らしい

藤十郎、翫雀、壱太郎の親子三代に橋之助が加わる舞台では、花柳寿輔が振付ける華麗な舞を楽しむことができた

しかし、唯一、義太夫や囃子がPAを通じた大音響の録音再生であったことが非常に残念であった

そして、最後は翫雀・壱太郎親子による「連獅子」だ

七挺七枚の豪華な長唄囃子連中が舞台中央から左右にひろがり、背景は能舞台を形どった「松羽目」物の基本形だ

唄方・三味線ともに若手が多く、特に唄は全員で唄う際のデコボコ感がちょっと気になった

もう後は翫雀、壱太郎がトップスピードでの連獅子の舞だから、敢えて何もいう必要はない

絢爛豪華な衣装に身をつつんだ親子獅子が七挺七枚+6人の囃子から繰り出される厚い演奏に合わせて親子ならでは息の合った獅子舞を見せてくれた

終わってみれば矢の根から連獅子までおおむね長唄系をベースとする舞踊劇で、そう考えると自分の好みにはぴったりだった。法然の話はもう少し「お芝居」かと思っていたので少し期待とは違っていたが、前衛的な舞台演出は仏教世界の精神性の表現としては適切だったと思う

橋之助の時致・熊谷、壱太郎の式子内親王と子獅子、それに里長の大薩摩 これらが観られただけでとても充実した京都での観劇であった

つい先月、京都を歩いた際に、折りしも法然上人800回大遠忌の法要準備に忙しい浄土宗総本山「知恩院」を訪ねた

IMG_1499_知恩院御影堂_small
<御影堂では信者による詠唱大会が開催されていた>

法然上人のお芝居は知恩院門跡、伊藤唯眞門主が監修されている

さて舞台が跳ねた後、新幹線の京都駅構内で思ったより時間があったので迷わずこれを頂いた!

写真(8)

でも、本当は南座に隣接する松葉本店で食べたかった。いつも思うが本店で頂く方がやはり美味しい気がする
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